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同じ痛みでありながら、似たような境遇でありながら
気付けなかったのは当然だった。
アイリスは良くも悪くも奴隷がなんたるかを知らなかった。そして、サン・ライト王国までの道のりがどれほどのものかを知らなかった。
カームデンブルクは真の王族でありながら、王族の思考を知らなかった。あくまで、奴隷としての考え方しか出来なかったのだ。
黙りこんでしまったアイリスの代わりにララがその場をまとめ、一旦、主人と奴隷はそれぞれの部屋へと戻った。
ふたりの間には深き溝のみが残った。
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