第3章 生活

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驚いて、咄嗟に後ろへと後ずさる。 すぐには立てないので、這うようにだ。 "太陽"いや、彼女は俺の主となった、アイリス第4王女。俺を救おうとみせかけている人物。彼女を見てるととても苛つく。最後の優しさを汚された気分になる。あれも演技だったのかと。その綺麗な瞳も本当は腐っていたのかと。 証拠がないのはわかってる。未だにそんなことはされていない。 ただ、信じきれないのも事実。 彼女の顔を見て思考にふけっていたせいか、彼女が慌て出した。 「あっ、別に驚かせたかった訳じゃないんですよっ!? いや、ただ 変なところで寝てたのでそのぉ、声を掛けずにはいられなかったというかですね……。その…なんで床なんかに寝てらしたんですか?あっ、もしや ベッドがお気に召さなかったですか!?なら、すぐにでも!!!」 なんか、変な方向に話が進んでいる。 誤解を招いているようなので、首を横に振っておく。 「……?そうではないんですか?なら、どうしてーー」 と彼女は続けようとして思い出したかのように言った。 「ーーも、もしかして、そういうしゅ」 最後まで言われる前に急いで首を振る。 変な趣味だと思われるのはごめんこうむりたい。 「違うんですか?え、では何故なんですか?」 そう言われると困る。なんて伝えれば良いんだ? こっちは喋れない。身振り手振りで伝えるにも限度がある。ましてや、あなた方にいたぶられない為ですなんて、どう伝えたらいいんだろう。 (でも、伝える必要ないよな。逆に伝えたら余計酷くなる。) 黙りこんだ俺を見て、何を思ったのか彼女は痛ましそうな、同情するような顔をした。 (………。) しかし、それも一瞬で、その顔をにこやかな顔へと変え、ここに来た用件を話始めた。 「そうでした!私は貴方を呼びに来たんです。夕食はもちろん、食べますよね?食堂に用意してあるんです。さ!ララも待っていますし、早く行きましょう!」 (夕食!?俺がこの王城に来たの朝だったはず……。寝てしまったのか、それもぐっすりと。) 思った以上に自分にはルナ・ムーンライト王国からサン・ライト王国への道のりがきつかったらしい。 (……ん?……あれ?『食堂に用意してある』って言ったのか?え?うん?おかしくないか???) 俺、夕食をこの人とあの侍女と一緒に食べるのか!?
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