第一章 帝国の陰影Der Schatten des Reiches(1)

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着陸が近づいたので、傾けていた座席を元の位置に戻した。 聡也(そうや)、見てご覧。あれが伯林(ベルリン)の夕焼けだ。 隣に座る父に教えられ窓下に視線を転じると、もう機体は雲の切れ間も抜けており、初めて目にする異国の街並みが徐々に実物大へと近づきつつあった――
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