第6章 自分の点数を、自分で決めろ

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チャイムが鳴った。僕は高岡先生の問題を軽快に解いていく。 残り時間20分。いよいよ最後の問題である。 あなたの好きな3桁の整数を2つ並べて6桁の整数をつくり、(たとえば173なら、173173)それを13で割った余りを求めなさい。 この先の文章を見て、僕は目を疑った。 『なお、出た余りの値はそのまま、この問題のあなたの得点とする(配点最大12点)』 自分の点数を自分で決められる問題。僕はこんなの初めて見た。 さらに問題文には続きがあった。 『また、好きな3桁の数字を挙げたくない者は、挙げたくない旨を答案に書き、同時に理由を的確に述べよ。的確に述べられた者には相応の得点を与える(配点最大12点)』 選ぶことを拒否することもできるのか? 何だこの問題? 僕は狐につままれた感覚になった。
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