3 悠の登校

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 悠は入口のところで、フードを外した。  不機嫌そうな顔をしていたが、それが異様に綺麗だった。  ざわっとした空気が教室に広がる。  家から出るなと言ってあるのに、やっぱりロックを外して出てきていた。  でも、発情している感じはしなかった。  発情はしていないようだが、フェロモンではない、別の何かが出ているかのように美しかった。  普段の悠は、こういう感じだった。  綺麗で繊細なガラス細工のような顔をして、背は小さいけれど独特の雰囲気で周囲を魅了する。  不機嫌な悠が教室に入ってきた。  そして、何も言わずに教卓の前の自分の席に向かう。  みんなの視線もそれに伴って動く。  席まで来ると、悠は黙って座った。
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