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なんでこんな小さい子どもが……
「あっ!!ケイヤ今失礼なこと考えたでしょ!!」
「えっ……いや、別に…」
「考えたもん!!絶対に考えてたもん!!」
ぷんぷんと肩をいからすも子どもが駄々をこねているようにしか見えない。
「また身長縮んだとか考えたんでしょ!!これでも二ミリ伸びたんだからね!!」
誤差の範囲だと思う。
小さい体を必死で揺らす今の少女にそんなことは言えないが。
なおも絡んでくる彼女に俺は
「ちょっ、ちょっと今忙しいから」
と言ってそのまま逃げだした。
「あっ!!こらっ!!ケイヤ~~~」
遠ざかる声をやはり腰のあたりに感じながら俺は先に行く。
自然とやはり足が向いていた。
2-A。
ここか?
どうやらここが俺の「教室」らしい。
ドアを横手に引き、足を踏み入れる。
視界に飛び込んできた光景に、改めてことの異常さを感じた。
赤。
青。
緑。
ピンク。
オレンジ。
金。
何の色だと思う?
髪だ。
ここは本当に日本なのかと疑いたくなるくらいカラフルな髪々がそこらに散らばっていた。
これはいったい……
「ちょっと、なにそこにつったってるの?」
「あ、え、悪い」
背後からかけられた声に謝りながら道を空ける。
憮然とした表情で入ってきた少女を見てしかし俺は目を疑った。
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