233人が本棚に入れています
本棚に追加
要因は、ひとつではなかったのだろう。
人間が増えたのも、減ったのも。
食糧事情や住居のことを考えれば、地球に人間は増えすぎた。
宇宙に移住する計画も考えられ、実行されたが、過酷な環境では、男性か女性、どちらかしか生存できない場所も出てきた。
はじめは、火星に移住した人間にそれが現れた。
男性でも妊娠でき、女性でも種を植えられる、新しい性の存在。
元々そういうシステムも、人間の中にあったのだろう。
ただ、必要がなかったから、淘汰された。
だから、それを進化と呼ぶのか、退化と呼ぶのかわからない。
そして時が経ち、地球でも諸々の理由で人口が減少し、火星などに行った一部の人間も帰ってきた。
その帰ってきた人間の中に、新しい性の人間も混じっていた。
彼らはどんな人間とでも交尾ができて子を成せた。
そして、ジワジワとその数を増やした。
その新しい性は、Ωと呼ばれるようになる。
最初のコメントを投稿しよう!