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生殖に嫌気が差した人類は、子を生むことを避け出した。
そして、地球の人口は一時期、大幅に減った。
けれど、生殖に特化したΩが現れたおかげで、人類はまた増えつつある。
Ωの数も増え、全人口の1割がΩだと言われている。10人に1人だから、そんなに珍しくはない。
珍しくもないが、多くもない。
しかも、生殖に特化していて、Ωが与える快楽は、それまでの交尾と比較にならないと言う。
人々から求められが、生殖にしか役に立たない存在として卑下される。
もし、Ωであることがわかると、絶望してしまう者が多い。
本人がというより、周囲が。
だから、自分の正確な性別を知りたくないと思う人が大半だった。
それに、調べなくても学力でほぼ確定する。
Ωは交尾のことしか考えていない。
だから、Ωの学力は低く、高3になった俺のクラスに、Ωはいないはずだった。
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