プロローグ。

4/20
前へ
/96ページ
次へ
うぅっ……こんな時は、 カイ様の歌声を聴いて嫌なことを忘れよう。 自宅に帰るとコンビニで 買った弁当を食べながらビールを飲む。 そしてカイ様の歌を聴いた。 透き通るような低音ボイス。 アップテンポな曲から切ないバラードまで 何でも歌いこなすカイ様は、まさに私の王子様だ。 あぁ、癒される……。 「あぁ、嫌なことも忘れられる~」 ベッドでアニメキャラの抱き枕を抱き締めながら その歌声に酔いしれた。 声質は、確かに似ているのにな。 でも、やっぱりカイ様に比べたら格が違うわ。 甘い声で……魅了するカイ様みたいになってくれたら 少しは、見直すのにな。 あぁ、残念……。 ギュッと抱き枕を抱き締めながら 目を閉じた。 何時間が過ぎた頃 ピピッと目覚ましの音が聴こえてきた。 うーん。もう少し……。 もう少しで、カイ様の顔が……。
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

647人が本棚に入れています
本棚に追加