社長の決意。

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『ですが俺は、どちらも諦めたくない。 俺は、世界中の人に俺の声を届けたい。 子供の頃に思った……皆を幸せにするような作品に 声優として関わりたい。 それに、彼女のように純粋に俺の声を素敵だと 言ってくれるような女性が必要なんです!』 『だから……お願いします。 俺に彼女と声優の仕事を守らせて下さい!!』 社長は、そう言うと深々と頭を下げた。 それは、今まで見たこともない光景だった。 鬼社長でもカイでもない。 本当の社長の姿なのかも知れない。 私は、涙を流しながら感動する。 社長は、この事を私に伝えたくて YouTubeを観ろと言ったのだろう。 恥とかバレるのを恐れてとか そんなことは、まったく関係なく自分の 気持ちを伝えたくて……。 私は、ノートパソコンを閉じると 急いで着替えて外に飛び出した。 向かった先は、会社。 社長に会いたい。
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