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ピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポー・・・
白昼の公園で、幼い男の子が血塗れになって倒れていた。
救急車で運ばれたものの間も無く、その短い命を失った。
男の子の遺体には、犬に何度も無惨に噛まれた跡が数ヶ所あった。
警察の実況見聞では、その男の子を噛んだ犬は大きな土佐犬であり噛んで何度も振り回しては、玩具のように踏みつけたりしていたという。
男の子の親は、哀しみに激しく荼毘に伏された亡骸し嗚咽した。
親は、犬の飼い主に訴訟を起こした。
この土佐犬はとっくに捨てたと供述した。
《この近辺で、人間を襲う『魔犬』がいる！！》
テレビのワイドショーやネットのニュースでも、大々的にショッキングに報じて恐怖を煽った。
保健所や警察、機動隊やハンターまで総動員して、この危険な『魔犬』を虱潰しに捜索した。
「居たぞーーーー！！」
人間の追手に気付いた『魔犬』は、命からがら逃亡した。
『魔犬』は流浪した。
『魔犬』は宛の無く徘徊した。
そして、『魔犬』は・・・
ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！
がぶっ！！
「助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！」
ううううう・・・
「あっち行け！！しっしっ！！」
ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！ばうっ！！
がぶっ！！
「ぎゃああああああ！！」
所々に出没しては、人間達に手をかけていった。
《『魔犬』、各地で目撃情報！！》
《『魔犬』、また人間を襲う！！》
《また『魔犬』か？今度は親子が犠牲に！！》
メディアは、各地で『魔犬』による事件が起こる度に、ショッキングな見出しで世間の不安を煽った。
全国各地で『魔犬』が出没しては、警察の命令で厳戒体制がとられ、人々は恐怖に苛まれた。
政府は、遂に腰をあげた。
保健所とこの手のプロのハンター達を徴収して、『対魔犬作戦』を敢行した。
きゃいん！！きゃいん！！きゃいん！！きゃいん！！きゃいん！！きゃいん！！きゃいん！！きゃいん！！きゃいん！！きゃいん！！きゃいん！！きゃいん！！きゃいん！！
がしゃん・・・！！
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