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ケインズは俺の事を真っ直ぐ見つめて迷う素振りもなく言った。
「俺と来い」
「あんたと……?」
「この状況をなんとか出来るかも知れない」
「本当かよ!?」
「ただし、人生全部賭けてのビッグゲームだ。乗るか?」
俺は迷わなかった。
「乗る。乗るに決まってるだろ!」
「決まりだ。改めて、宜しく」
ケインズは手を差し出した。俺は力強く握手を交わした。
「それじゃあ、まあ。先ずはその傷を何とかするか。ここじゃ爆発騒ぎで警察が来る」
ケインズは俺の擦りむいた傷を見ながらそう言った。安堵すると、少し痛みを感じてきた。
「当てでもあるのか?」
「ついて来りゃ分かるさ」
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