冗談じゃない

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「見方にか?」 「ああ。気を失って、目覚めたら、保護施設行きと知らされたんだ。それはそれで良い。しばらく留置所で拘束されてたんだが、問題は、保護施設へ護送中に護送車の医療ドローンが俺にモルヒネを投与しようとした事だ。致死量のな」 「それって……」  保護施設は所謂刑務所とは違う場所だ。あまり公にはされていないが、一部の終身刑囚人を集めて、犯罪傾向を分析し、AIに学習させて犯罪を未然に防止する研究しているらしい。だが、そんな場所への護送中に殺そうとするのは、どう考えてもおかしい。利用価値がないのなら最初から味方が撃ち殺しておけばよかったわけだ。 「俺は拘束を解いて、逃げ出した。そしたらあの警備ドローンだ」 「なるほどね」 ケインズは俺に絆創膏を貼り終わると、立ち上がってボートを覆っていたカバーを取った。  その時、俺は驚いた。  船倉には沢山の武器が置かれていたからだ。 「そこのボストンバッグに、使えそうなのを詰めるだけ詰め込んでくれ」 「えっ俺が? どんなのが使えそうなやつかなんて分かんねえぞ!」 「最低限グレネードと弾倉くらいは3つ以上入れとけよ」 「ちょっと! おい!」 ケインズは俺に指示だけ出すと、部屋の隅にあったデスクに手を載せた。木製の落ち着いた感じがするデスクだと思っていたが、手のひらを載せた箇所が光った。指紋認証だ。  すると、デスクの上部がパカリと長方形に切れて、何か箱のような物が浮いてきた。  ケインズはその箱のようなものを取ると、首にかけていたらしいネックレスを取り出した。  紐には十字架と一緒に鍵が付いていた
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