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──イヤ、更新シテナイケド? 面倒ダシ。
「いや、まだ更新してないけど。面倒だし。それが?」
「いや、それがさ、新しいアップデートの通知が来ねえんだよ」
──ナンデサ? ネットニハ繋ガッテンダロ?
「なんでさ? ネットには繋がってんだろ?」
「当たり前だろ。いつの時代の話してんだ」
──フィードバック送信シタラ?
「フィードバック送信してみろよ。そしたら新しく通知くるかも。てか、最近衛星の電波が乱れてるから、そのせいじゃね?」
「もう5回目だぜ?」
──ヤリ続ケルシカナイダロ。
「お前、レクシスに嫌われてるのかもな」
俺は笑ってやった。
「そりゃないぜ~」
──トニカク、フィードバックハ送ットケヨ。
「とにかく、フィードバックは送っとけよ。俺そろそろ高速だから、んじゃまたな」
そう言って俺は一方的に電話を切った。
別に珍しいことじゃない。所詮は機械なんだから、バグくらい起きるものだ。ましてやサマーウィークとやらで都市全体がヒートしいてるのだから、機械が狂うなんてのも有り得そうな話だ。まあ、そんなやわなコンピューターではないだろうけれど。
俺は高速道路に乗って、さらに加速させる。家まではあと10分くらいだろうから、俺は暑さの気晴らしに音楽を流す事にした。
「……のニュースです」
プレーヤーのスイッチを入れると、流れてきたのはニュースだった。
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