十八 金曜日

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 嬉しそうに笑われれば、最初からそんなものなかったみたいに、あっさりと不安はどこかに行った。  なんか、家でも公園でも、都築くんが隣にいてくれればいいや。きっと楽しいし、嬉しい。何にもなくても笑える気がする。恋ってすごいな。 「ん。楽しみにしてる」  気持ちのまんま言葉が出る。ニヤニヤしてたら嫌われちゃうかななんて嫌なイメージも頭をよぎるけど、今はもうなんでもいいや。  デートが楽しみ。笑ってくれて嬉しい。都築くんが好き。仏頂面しろって言われても今は無理だ。  都築くんて呼ぶ。告白する。デートに誘う。ここまでの目標はクリアできた。最後の一つは、すごく今更だけど、とても重要なことだ。気合いを入れ直して口を開く。 「それで、さ……連絡先、教えてくれる? 」  ぽかんとしてから、そういえばって笑う都築くんはやっぱりかわいくて、あー、好きだなーなんて、頬が緩んだ。
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