21人が本棚に入れています
本棚に追加
救急車が到着するまでになんとか準備を済ませ医者に行き、レントゲンを撮ると脱臼だとわかり、肩を入れてもらうと、あんなに泣いていたのがウソのように、キャッキャッと笑っていてご機嫌にしている。
お礼を言って診察代を払い、いやいやだが夫の車で自宅に帰り、四畳半の襖を締める。
六畳側を開けると南向きなので陽が入るのだが、まだ真夜中ということと、顔が見たくないということがあり、「寝るから」と言って入ってこないでと頼む。
「済まなかった。何もしなかった俺のせいだ。今度からちゃんと面倒見るから」
襖越しに言われた言葉は鵜呑みにはせずに、返事もせずに眠りにつく。
最初のコメントを投稿しよう!