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閉ざされたカーテンの隙間から一筋の光が部屋に射し込む……
「……んっ」
寝返りを打とうと身体をねじると、何かに引っかかる。
「……んっ!!」
勢いをつけて身体を反転させると、ようやく千歳は寝返りを打った。
「……」
……あれ朝……?
ぼやぼやとした意識でうっすら目を開けると、目の前は白く、視界に光が入ってくる。
「ふぅんー」
鼻息と共にもう一度閉じた目をぎゅっと瞑り直して千歳は朝の眠気の余韻を楽しんでいた。
……それにしても……こんなに心地の良い場所で寝た記憶がない。
……あれ?私、いつ部屋に戻ったんだ?
頭の中にふとそんな疑問が生まれ、もう一度ゆっくりと目を開けてみる。
眼鏡がなく、ボヤけた視界は朝の眠気によって更にボヤけてしまう。
しばらくして少しずつ見え始めた景色にはいかにも高そうな置き時計が映った。
……7時……7時20分?
え、7時20分!?あー今日結婚式なのにこんなに寝ちゃった……起きなきゃ……頭いたい……
……スルッ
……え?
身体を起こすと千歳の視界にはとんでもない物が入ってきた。
……う、ウソっ……
……なんで、なんで、なんではっ、はっ、裸!?
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