チャンスはまるで、小魚が飛び跳ねる様に一瞬で

2/2
前へ
/5ページ
次へ
それで、仕方がなく私はお肉とビールを取りに、その場を立ち去るのでした。 風が緩やかに、暑い湿気を含み、蝉の声がジージーと鳴り響く。 備長炭でジュウジュウと焼けて行くお肉を取りわけ、私は、その場にいた別の男の人とおしゃべりを始めてしまったのです.....。そして、ふと気づくとKAZは、先程の席にはもういませんでした。 焦る私。冷や汗が出て 慌ててキョロキョロと見渡す。 そして、ようやく見つけたKAZは、 ....なんと、もう、帰ろうとしていました。 目の前の男性との会話を適当に切り上げ ダッシュでKAZの元へ駆け寄り、 声をかけた。 振り返るKAZは、気の無い顔をしていた。 河原沿いの爽やかな風が、 私と彼の間を、心地よく通り抜けて行く。 このままでは、きっと私の事など 彼はすぐに忘れてしまう。 焦った私は、少し大胆な行動をしました。 思い切って 彼の耳元まで、口を近ずけて 囁やいてみる。 「facebookで、メッセ送りますね。」 驚き、私の方へ振り向いた彼 確実な手応えを感じた私 心の中で、やった! と叫んだ。 KAZは1人で河原の土手の上まで登り、やがて、揺らめく草むらの影に消えていった......。 その夜、私はfacebookで彼の名前を見つけ友達申請をして..... そのまま、メッセは送らず、静観をしていました。 私の事を、気にかけて欲しい。疑問に思って欲しい。そのまま、彼が私の事に興味を持ってくれるのを、待ちたかったのです。何の取り柄もない私を、気にかけて、声をかけてくれたならば。。。。。 3日後、 痺れを切らした私は堪らず KAZの過去の投稿に「いいね」を押しまくっていました。 ...そして、1週間後。 奇跡が、起きたのです。 「こんばんは、この前河原で会ったナツさんですよね?違っていたらスミマセン」 なんと彼から、返事が来た!!! やった!と心臓が飛び跳ねる私。 身体が喜びに震え、気がおかしくなりそうになりました。 ...........でも即答せずに 1日置いて、返事をするのです。 「はい。私はナツです。先週はお会いできてとっても嬉しかったです。楽しい会話をありがとうございました!」 と返事をしたのでした。 それが、私達の出会い.....
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加