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第5話 憧れの先輩
急に始まった発情期のせいで、ゼミのレポートが提出日を過ぎてしまっていた。
大学には連絡していたし、レポート自体は書き上げていたから今日中に持って行けば受け付けてくれるそうだ。体は怠かったけど仕方がない。出掛ける支度をしようと洗面所に立った僕は、鏡を見てギョッとした。
「うわっ、何これ、目がぱんぱん。腕もやばい。どうしよう、どうしたらいいの」
どうやら、泣きすぎて目が腫れてしまったらしい。そして手首には縛られた痣がくっきりと赤黒く残っていた。
ちょっとでも隠れるように、と眼鏡と帽子を着用して、袖が長いTシャツを着て家を出た。
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