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     ***探す***    今日の講義は3つ、今日一つ目の講義は10時から始まる。終わりは4時過ぎになるだろう。今日の一つ目と三つ目の講義はどうしても外せない科目だ。この講義はレポートの提出だけは単位は取得できない。ましてこの講義は代返を頼んでも、後で窮地に立たされるのは僕自身であることをよく理解している。でも、二つ目の講義はレポートさえ提出していれば確実に単位はもらえる。  僕は二つ目の講義をさぼった。そして、教育学部のある校舎へ足を向けた。  初めて入る学部の校舎、同じ大学なのに学部が違うと、その雰囲気や空気まで違うように感じられた。  きょろきょろしながら廊下を歩き、目に付いた何人かに 3年の今村沙織が今何処にいるか訊いた。でも、芸能人学生の様に名が知れ渡っている訳でもなく、彼女を知っている学生はいなかった。  諦めて校舎を出ようとした時、後ろから呼び止められた。  「ちょっと、沙織の事訊き回っているのは貴方」  振り向くとそこには、肩まである髪に緩いパーマをかけたような、癖っけのある髪の女性が立っていた。  「あ、沙織さんの事ご存知なんですか」  僕は何気なくその女性に彼女を訊いた。     
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