開かれた、禁断の扉

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 秀一が美姫の頭の横に片手をつき、華奢な躰を挟むようにしてもう片方の手もついた。  美しく整った顔が寄せられ、膝がつくと同時に美姫の躰がベッドに深く沈み込んだ。艶のある黒い髪の毛先が頬をくすぐり、フルッと震えた。  そんな美姫に秀一はクスリと笑みを溢し、顔を寄せる。ライトグレーの瞳の奥に獲物を捕らえる野性を纏った欲がユラユラと揺らめき、その妖美な様から目を逸らすことが出来ない。瞬きする度に影を落とす長い睫毛が、秀一の妖艶さを一層際立たせた。  「しゅ......い、ち……さぁ、ンッ……」  熱に浮かされたかのように呟いた美姫の頬に、秀一が手を添える。美姫は自らの手を重ね、その熱を感じた。  秀一は微笑みを浮かべて優しく美姫の手を掴み、指先にチュッと軽く口づけを落とした。  「美姫……私の美しいプリンセス……」  秀一の言葉がまるで媚薬のように躰中に浸透し、滾るように熱くさせる。  美姫が幼かった頃、『プリンセス』と彼に呼ばれていた甘い過去が蘇る。  「愛しています」  秀一の火照りをもった唇が美姫の唇に重なった。
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