1 月あかり

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*  首筋から胸へと唇を這わせると、クラウスは、身をのけぞらせた。  服を脱がそうとすると、自ら、袖を抜き、脱ぎ捨てた。  白いからだがあらわになる。  月の光を吸って、輝くようだ。  この体を見ると、ギルベルトは、いつも、畏れを感じる。  何か、触れてはいけないもののように思うのだ。  しかし同時に、めちゃくちゃに汚し、蹂躙したい欲望にも襲われる。  誰も見ていない。  だから、何をしてもいいのだ。  これは、この美しい体は、自分だけのものだ。  そんな風に思う。  呼吸に合わせ、胸は、静かに上下している。  生きてる証。  それが、ギルベルトに自信を与える。  かがんで、そっと胸に顔を埋める。  鳥肌の立った肌に舌を合わせ、だんだん、周囲を狭めていく。  左手で右胸を探りつつ、左胸に舌を集中させる。  小さな胸の突起を探り当て、執拗にしゃぶる。  薄く色づいたそれに指で触れると、しっとりと吸い付いてきた。  右胸も、容赦はしない。  左胸から離した舌を、今度は、右胸に這わせる。  左胸は、指でつまんだ。  どちらも自分のものだ。  ……今は。  ……今だけは。  
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