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「平ちゃん、あそこにも寄っていいかしら?」
「はい、もちろん」
月に何度か買い物を手伝っている保子さんと出かけていた。
それは、予定の買い物を終えて保子さんの家を目指していた時のこと。
「ここって、慎也くんのご家族がなさってるのよね?」
「はい。ご存知でしたか?」
「ええ、この間慎也くんに聞いて」
俺たちが立ち寄ろうとしているのは、コンビニだった。
慎也の家族が営んでいて、俺も仕事終わりに寄ることがある。
「いらっしゃいませ」
慎也の弟・直也の明るい声が聞こえた。
カウンターの中にいた直也は俺の顔を見つけて笑顔で近づいてきた。
「元気だな、直也」
「はい、取り柄なんで」
保子さんは俺らのやり取りを見てにこにこしていた。
「あ、こいつが慎也の弟です」
「どうも、直也といいます」
「で、こちらは保子さん」
「こんにちは、やっぱりお兄さんと似てらっしゃるわね」
保子さんも直也も嬉しそうに笑っていた。
慎也と直也の仲の良さが伺えた。
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