その部屋、結構訳あり八畳間 その2 ~その味わい~

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「平ちゃん、あそこにも寄っていいかしら?」 「はい、もちろん」 月に何度か買い物を手伝っている保子さんと出かけていた。 それは、予定の買い物を終えて保子さんの家を目指していた時のこと。 「ここって、慎也くんのご家族がなさってるのよね?」 「はい。ご存知でしたか?」 「ええ、この間慎也くんに聞いて」 俺たちが立ち寄ろうとしているのは、コンビニだった。 慎也の家族が営んでいて、俺も仕事終わりに寄ることがある。 「いらっしゃいませ」 慎也の弟・直也の明るい声が聞こえた。 カウンターの中にいた直也は俺の顔を見つけて笑顔で近づいてきた。 「元気だな、直也」 「はい、取り柄なんで」 保子さんは俺らのやり取りを見てにこにこしていた。 「あ、こいつが慎也の弟です」 「どうも、直也といいます」 「で、こちらは保子さん」 「こんにちは、やっぱりお兄さんと似てらっしゃるわね」 保子さんも直也も嬉しそうに笑っていた。 慎也と直也の仲の良さが伺えた。
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