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「お兄さん」
その時、レジ付近から直也に声がかかった。
「はい!あ、じゃあこの辺で」
「あぁ、手を止めて悪かったな」
直也はお客さんの元へ向かう。
「笑顔が素敵ね、ご兄弟そろって」
「はい」
その後、保子さんはあまり立ち寄ったことがないというコンビニの店内を楽しそうに見て回っていた。
「これって、昔見たことあるんだけどね」
「あぁ、そうですよね。復刻販売してるんです。懐かしい方もいるんじゃないかと思って置いてます」
直也は先程のお客さんに商品の説明をしていた。
俺には馴染みのない飴だったが、年配の方には覚えがあるようだ。
「あの飴、昔食べたことあるわ。見かけなくなっていたけれど」
いつの間にか保子さんもその様子を見ていて、その飴に興味を持っているようだった。
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