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第一章 『ふわり春風になびく髪』
~雅環菜~
「はい、では、最後は吹奏楽部の紹介です」
生徒会の司会者が言うと、真ん中に立つ顧問が指揮をして、チューバ担当の私はプォーっと低い音を出す。
チューバは金管楽器で最も低い音を担当し、全体を支えるため、ミスは許されない。
新入生が入学して二週間、今日は部活動紹介が行われるため、一年生と各部活の紹介者が体育館に集まっている。
吹奏楽部は総員15名程度で小規模、一楽器につき一人~二人で、人数を欲していた。
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