第一章 『ふわり春風になびく髪』

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 三年生が引退してしまったら、ゴロッと人数が減るため、顧問に部長も勧誘に必死。  お腹に力を入れながら、マウスピースで音階を吹いていく。  ドドレレ、ソーファソ。  チラリと床に座る一年生を見ると、つまらなそうな顔をしている生徒が大半のようで、ドキッとする。 「皆さん、是非、吹奏楽部に遊びに来て下さい」  部長の言葉の後に、全員で頭を下げると、その場は解散となった。
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