第三章 『胸を駆け巡る恵風』

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 昨日から二週間後に行われる体育祭の練習が始まって、既に体は筋肉痛。  ちょっと体を動かす練習をしただけなのに、春の強い日差しに、いつもより長い時間照らされ、もうお疲れ気味。  午前中のみの授業を終えると、運動場に出て、ブロックごとに分かれる。  クラス単位で所属するブロック、うちのクラスは、今年は赤。  残りは黄色に青、二ブロックになる。 「確か赤ブロックは、去年優勝してたよね? 今年はV2狙いか」  今年同じクラスになった、幼馴染の大堂美知佳が、言いながら、体操服の袖を肩が見えるまで捲り上げる。
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