惨敗

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 そんなもんで【教えた】なんて師匠面されても、こちらとしては迷惑極まりない。  ただ、そんな記憶があったからか…家の近所の通学路にビリヤード場が出来た時に、全く抵抗無く入る事が出来た。  元々オーナーの金沢さんは、うちの両親の知り合いだったらしく、俺のバイトもあっさり認めてくれた。  ビリヤード場のバイトは、高校生がやるバイトとしては時給も高いし、他に常連さんとの賭け玉が収入になる為、他のバイトをするより余程割りが良い。  とは言え、最初のうちはあまり勝てなかったが、やはり負けるのは悔しいので、ムキになって練習していたら自然と腕前は上がった。  もっともトーナメントには興味が無いので、俺の正確なクラスは、俺自身解ってないのだが…  金沢さんに言わせると、セミプロクラスと言う話しだ。  ランクで言うならA級になる。  初心者がC級。  中級者がB級。  そして上級者がA級…  ちなみに【プロ予備軍】と言えば良いのか…SA級なんて言われる奴らもいる。  俺のような特殊な家柄の人間じゃない限り、ビリヤードは大人にならないと出来ない(テーブルに届かないし…)ので、金沢さん曰く 『恐らくだが、高校生としてなら日本一上手い。』  なんて言われているのが俺だ。
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