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レートアップは奴らも警戒するだろう。
そう考えてのゲーム変更だった。
そうして、賭け玉が始まった訳だが…
案の定…俺の見立て通り、精々B級…それもC級を卒業したばかりの感じだ。
だからこそ、【ジャパン】の恐ろしさも知らなかったのだろう。
1番から9番まで5つの点玉が、途中落下で再びテーブルに戻り、点数は∞に増えて行く。
更に、マスワリでその点数が倍になる。
5つ全てサイドポケットに入れ、9番を入れた後、手玉をしっかりヘッドラインに残せれば、1セットで12点。
マスワリなら更に倍で24点。
途中のコンビネーションやキャノンショットで落とした復活させる得点まで合わせれば、1セットで30点近く稼げる場合もあるのだ。
案の定、30マス(30セット)終了時点でマスワリ5回を見せ付け、負け分差し引き+61…多少オマケを付けて取り返してみせた。
ギャラリーが静まりかえる中、相手の大学生は青い顔で椅子に座ったまま動かない。
『どうだ!?+61で、18,300円だぞ!ちゃんと払えよ!』
大学生に向かって、そう原田が叫ぶが…
『止めろよ。別にいらねえよ。ただ、これに懲りたら、高校生相手の賭け玉なんて辞めるんだな。』
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