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翌日。三連休の真ん中の日曜日。私の世界でのソフトボールの試合の日。
私は配球トレース作戦のために勇んで学校に向かった。
9時15分前にグランドに着くと、ソフト部員がグランド整備中。
ここで今更ながら、ある疑問に気が付いた。茉菜世界では私が助っ人をやってるけど、
こっちの世界では誰が助っ人やってるんだろ。
練習試合が組まれたからにはメンバーは9人揃ってる筈。
そう思って、選手を一人一人確かめると。
居た、手首に包帯を巻いた子が。
たしか茉菜世界ではジャージ姿で試合をサポートしてくれてた子だ。
何だ、出れるんじゃん。
件の子の守備位置は外野らしく、練習が始まると外野のノックに加わっていた。
この子、捕球の方は危なげなくこなしてるけれど、送球の方は頼りない。ボールの飛ぶ
方向と距離がバラバラ。手首の怪我の影響か、それとも練習不足だろうか。
そこに対戦相手の高校がチームバスでやってきた。知ってる校名だ、この高校もわりと
強豪校。
どうやら、今回の相手も二軍か三軍らしい。うちのソフト部は弱小なので一軍は相手に
してくれないのだろう。それに一軍相手だったら、こっちから出向いて行くのが筋という
位の実力差だ。
さて、ピッチャーの配球が見やすい位置を探して、自軍ベンチ後方の応援席に目立たぬ
ように陣取ることにした。
茉菜世界では、私はさっきの怪我の子の代理。だから、今この世界で行われる試合は、
あの子に関係するプレイだけをトレースしておけば良い筈よね。
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