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少女「推理小説、読む?」
俺「え…?」
少女「電車来ないよ」
俺「ええと、本、貸してくれるの…?」
少女「注文殺到の話題作だから面白いって、司書の先生も言ってたし」
旅行先、知らない田舎町での突然の雨。
でもこんな出会いがあるなら雨も悪くない。
俺「傘、どうもありがとう、おかげで助かったよ」
少女「どういたしまして」
俺「あー、何、読んでるの?恋愛小説とか?」
少女「ううん、お料理の本」
俺「へー、好きなんだ、料理」
少女「うん。自分のお店をね、開くのが夢」
俺「そう、素敵な夢だね」
少女は嬉しそうに微笑んで、何か言いたげに俺を見たけど、結局言葉にはならなくて、照れたように視線をはずした。
ああ、なんかいいな、こうゆうの。
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