0人が本棚に入れています
本棚に追加
田舎町。村を守る道祖神。紅い鳥居。
遠くで蝉が鳴いている。
あんなにひどいどしゃ降りだったのに、いつしか雨は上がっている。
列車の来る気配はない。なので利用客もいない。
だが夢中になって本を読んでいる少女に、色々話しかけるのは はばかられた。
少女「推理小説、読む?」
俺「え…?」
少女「電車来ないよ」
俺「ええと、本、貸してくれるの…?」
少女のまん丸な瞳が俺を見る。
微かな違和感。
最初のコメントを投稿しよう!