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「ええと、では。いつからイバラキが異世界化したか、気になりませんか?」
「うーん。それは確かに気になるわね」
クソ、スミレを追求するチャンスを逃したか。
オレは忘れないからなこの野郎。
そんで、異世界化の時期の話か。
周りの様子からするとだな。
「極々最近だろうよ。スマホはある、PCもある。県外と暮らしぶりが変わんねぇし」
「それは発案者さえいれば作れるでしょう。イバラキにも有力な企業は多いんです」
「じゃあ言語についてはどうだ。当たり前のようにカタカナ英語が通じるんだ。しかも近年のものだって使ってるじゃないか」
テレビではイノベーションやらソリューションやら、オレにもピンと来ない単語が飛び交っていた。
異世界化すると情報が遮断されるのだから、それらの言葉が既に浸透していた事になる。
つまり、少なくとも平成以降のはずだ。
「県内には外国籍らしき方も多く居ます。転生者なのでしょう。言葉は彼らがもたらしたのでは?」
「じゃあ、お前はいつからだって思うんだよ」
「恐らく、徳川の世から」
「適当なこと言ってんなよ」
江戸幕府の頃からって、またそれっぽい事言いやがって。
盗聴の件が気まずくて、無理矢理な話で誤魔化そうとしているな。
「デタラメじゃないです、根拠はありますよ」
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