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第25章
まずは、会社の有給の確保。
去年の事故の後、こんな時のために有休を取らずおいたので、時期さえ読み間違えなければ週末を挟んで7日間くらいは取得できる。
有休取得が決まったら、理恵子先輩に連絡。
ここまでの経緯を知っているし、バックパッカーである彼女は適任だ。
確認している段階でわかってはいたが、旅行日程は大変だった。
日本からサラベナへの直行便がないので、まずタイのバンコクまで7時間と少々。
空港近くのホテルで一泊してからは陸路で郊外へ。
そこからはなんと個人のチャーター機でサラベナへ入るという。
全て喬久の手配なので、間違いはないだろうが、海外旅行に決して慣れているわけではない栞は不安でしょうがなかった。
だいたい、栞は怖がりなのだ。
準備をしている間も、次から次へとやらなければならないことが浮かぶ。
知らない国に知らない交通機関。
食事、気候に、感染症もある。
少しでも眠ったら知らない場所に連れていかれるのではないか。
いったい、どれだけ準備したら安心してカイトに会えるのか。
考えれば考える程不安になった。
海外旅行に必要なものをリストアップし購入しているときにふとマヌェとダムレィ思い出す。
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