1章

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とても多いお弁当を見つめつつ、目の前の孤島を見る。想像力かぁ。昔、古墳時代の人たちがクレーン車も何もない状態で人力であれを作った。 周りにある池はあったのだろうか?さすがに作業中にあったらやりにくいだろうからないよなぁ。 これを作った後、更に壊されないように守ったりするのも大変そうだ。古墳時代かぁ。今から約1500年以上前の話だ。 1500年以上前に作られたものが今、私の目の前にある。しかも驚くべきことにこの古墳は比較的新しい古墳らしい。 甘い卵焼きを口の中でもぐもぐ食べていると、さっきまで隣で疲れた表情をしていた茉奈ちゃんが話しかけてきた。 「秋ちゃん。じっと見てると古墳って面白いね。私たち以外にも同じものを見てきた人がたくさんいるんだよね」 「そうだね」 「やっぱり平安時代とかにも同じような形で古墳があったのかなぁ」 「あったかもね。ただ、周りの景色は違うかも」 そう言うとまた、前のぽっかりと浮かんだ小さな島を見る。私たちより前の時代の人達はこれを見て何を思ったのだろう。
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