1830

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1830

 君が好きだった。  否、今もこれからも死んだあとも、きっと君を思い続ける。  君の笑顔、真剣な眼差し。悔しそうな表情。  いろんな君を見てきたはずなのに、なぜだろう、今思い出すのは――あの時の傷ついた表情なんだ。  ごめんごめん――。  僕にとって君はカナリアで狸でなにより野ネズミだったのに、最後には猫にしてしまった。  嗚呼。何故、何故こんなことに。
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