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アレクセイが後を続けた。
「特に今の王になってからいがみ合いが顕著なんだ。国は勿論、王同士も全く交流していないらしいからな。国全体の大事な行事や会議には出席するが、いつも険悪なムードだな。王達を見れば両国の雰囲気が分かるぜ。博識で冷静な白の国の王クレイと知識よりも経験を重視する情熱的な赤の国の王ガルディア。正反対だから余計気に食わないらしいな。温厚なテオとはお互い上手くいってるらしいけどな」
「はあ・・・そうなんだ・・」
白と赤。王探しの前に難しい問題が出てきちゃったな。この二つを仲良くさせるのは難しそうだなあ。でもテオと約束しちゃったし。国同士が仲が悪いって言うのも問題があるしなあ。
ララが軽くため息をついた。
「お互い誤解を解かないと益々関係が悪化するだけですのに。わたくしの友達同士がけんかをした時、二人に黙って無理やり引き会わせた事がありましたのよ。結果仲直りしましたわ」
黙って引き合わせる、かあ。
「さあ、皆さんこれからがペガサスの本領発揮。空を飛んで行きますよ。しっかりつかまっていて下さい」
はあっ!とバドが声をかけると、二頭のペガサスは大きく羽を動かし、次の瞬間馬車はふわりと浮かび上がった。
「すごい! 」
後ろを見ると、アレクセイとセドリックのペガサスも、それぞれに彼らを乗せてついてきている。馬車は速度を増しながら、ぐんぐん高度を上げて行った。滑らかに馬車は走っていく。なんか、地面があるようなないような、不思議な感じ!
「マコト、なんだか暑く感じません? 」
しばらくしてララが、レース使いの優雅な扇子を取り出して、ぱたぱた仰ぎ始めた。
確かにそうだ。高いところへ向かっているのに、なんだか気温が上昇しているようだ。
もう赤の国は近いのだろうか。
私が窓から外を見た瞬間。
「ドド、ドラゴンだ! 」
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