自販機の少女

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「こんな大きい荷物を持って、どこに行くの?」 なんとなく背中の大きいリュックが気になって、女の子に訪ねてみた。 女の子は少し困惑しているようだった。 ……知らない人が声をかけてきたんだから、当然か。 しばらくして、女の子は口を開いた。 「リセットボタンをさがしにいくの……」 少女はそう言い残して、オレの反応を見ることなく、山の方へ走っていった。 『リセットボタン』 その単語が頭の中にずっと響いていた。
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