■プロローグ

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■プロローグ

 五月十七日月曜日 午後1時 とある学園の一室。 「何だと! そんなことが許されてたまるか!」  俺は、目の前で厨二病のごとく顔に手を当てながら笑っている男に叫ぶ。 「可笑しいのだから仕方ないだろう? これは真剣勝負なのだから勝利に対価を求めるのは当然ではないか」  こいつ、メガネできっちりと学生服着てるくせに魔王のような喋り方しやがって。 「もう一度言うぞ? お前達が負けた場合、桜には我が部のマネージャーとなってもらいその――いろいろしてもらう!」 「いろいろって何だよ!?」 「いろいろはその――いろいろだ! そのこぼれそうな胸! 足! いろいろ見えそうで見えないその格好にて我が部で過ごし、いろいろと世話をしてもらう!」 「いろいろとかエロエロとかふざけ――」 「分かったわ、その条件で構わない。その代わり約束は守ってくれるんでしょうね?」  美奈は臆しもせず、ピシッとメガネ魔王に言い返す。 「ああ、もちろんだ。あくまで俺達に勝てれば、の話だがな。ははは!」  この野郎、負けることは微塵も考えていやがらないな。その優越に満ちた下卑た笑み、腹がたつぜ……     
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