第五章 心の行き着く先(2)※ベッドシーンあり

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「はい終わり」 「ありがとな」  服を着ながら、和兎は尋に聞く。 「なあ、尋」 「なあに?」  かすかな逡巡の間を置き、続ける。 「あいつらに変な事されなかったか?」 「変な事って……?」  明け透けな文言にやや戸惑いつつ、和兎はうなずく。 「……まあ、そういうことだ」  和兎は羞恥に頬を赤くして目を反らした。  すると、尋がぎゅっと抱きついてくる。 「お、おい」 「安心して。僕は和兎だけのものだから」 「あ、安心って……」 「何もされてないよ。怖かったけどね」  確かに安心はしたけれど、それをそのまま伝えるのはためらわれた。 (絶対こいつ調子に乗りそうだからな) 「じゃあ、これからどうするか」  掛け時計を見るともう夕方近い。  とんでもないことで折角の休日を台無しにしてしまった。
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