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「っ!」
尋の逞しいものに貫かれる刺激も、身体を埋める灼熱も、全てが鮮烈に和兎を包んだ。
しかしいつもと違う刺激が襲う。
尋が不意に左腕を和兎の腹に回してきたかと思うとそのまま、背面座位の格好になる。
和兎の身体はあっさりと抱えられる格好になってしまう。
「和兎のすっごく僕のを締め付けて気持ちいいよ」
舌でうなじから耳の縁をなぞるように舐められると、股間が戦慄く。
そこに尋の指が絡みつく。
ただでさえ後ろを責め抜かれている最中の刺激に、和兎は溜まらず「んん!」と声を裏返してしまう。
「ひ、尋、これっ……やばいっ……ちょっ……と、手加減、しろ……っ」
和兎は快美感に打ちのめされ、思わず弱音を吐く。
「和兎の身体はすっごく悦んでる。それに、和兎が僕なしじゃ生きられない身体にするだけだから大丈夫だよ」
「そ、それ、何も大丈夫じゃ、ん、ないだろぉっ……!」
必死に抗おうとするが、尋に突き上げられてしまえば頭が真っ白に染まった。
腰を打ち付けられるたび、声が出た。
無防備で、すっかり蕩けた嬌声なのだ。
逸物からこぼれた体液が尋の手を汚してしまう。
それにひどい罪悪感を覚えた。
「尋、やめろ、そんなこと……お前の手が汚れるっ……ぁああ!」
尋は快感の為にかすかに震える声で反駁した。
「やめないよ。和兎の身体のどこも汚くなんてないんだから。和兎が感じてくれるんだったら僕はなんでもするよっ」
「バカ野郎」
尋の声が全身に染み渡るように、たちまち歓喜に全身が染まり、達してしまう。
戦慄く牡から雫を漏らし、脱力した。
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