第五章 心の行き着く先(2)※ベッドシーンあり

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「和兎、イったんだ」 「……わ、分かるだろ……それくらい」  和兎は必死に言葉を紡ぐ。  全身が汗だくになり、てらてらと艶めかしく濡れる。  だが達しても冷静になるどころか、ますます情欲の波は大きくなるのだ。 「ううううう、和兎ぉ!」  尋はさっきよりも強い動きで腰を弾ませた。  身体同士がぶつかりあうたび、パンパンと乾いた音が弾ける。 「ああっ……はあっ、尋、ひろぉ!」  涙が止まらなくなり、口元がだらしなく半開きになる。  尋に唇を奪われた。 「んちゅ、ちゅぱぁっ……えらっ……んんっ……ぅっ……!」  体内を蹂躙(じゅうりん)する抽送(ちゅうそう)が加速する。  身体が、頭が、心が激しく乱される。  しかしそれを快かった。もっと激しく掻き乱して欲しいと心が訴えていた。  和兎も尋の動きに重なるように全身を弾ませる。 「和兎ぉ!」  尋がその激しい動きとは裏腹に情けない声を漏らす。  もう限界なのだ。 「尋、一緒に、イってくれ! また一人は、い、いやだぁっ……」  寂しい……それは言葉にならなかったが、尋にはしっかりと通じていた。 「出るよ。和兎ッ」 「尋っ!」  和兎が声を上げるや、熱いものが体内めがけ噴き上がった。
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