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「和兎、イったんだ」
「……わ、分かるだろ……それくらい」
和兎は必死に言葉を紡ぐ。
全身が汗だくになり、てらてらと艶めかしく濡れる。
だが達しても冷静になるどころか、ますます情欲の波は大きくなるのだ。
「ううううう、和兎ぉ!」
尋はさっきよりも強い動きで腰を弾ませた。
身体同士がぶつかりあうたび、パンパンと乾いた音が弾ける。
「ああっ……はあっ、尋、ひろぉ!」
涙が止まらなくなり、口元がだらしなく半開きになる。
尋に唇を奪われた。
「んちゅ、ちゅぱぁっ……えらっ……んんっ……ぅっ……!」
体内を蹂躙する抽送が加速する。
身体が、頭が、心が激しく乱される。
しかしそれを快かった。もっと激しく掻き乱して欲しいと心が訴えていた。
和兎も尋の動きに重なるように全身を弾ませる。
「和兎ぉ!」
尋がその激しい動きとは裏腹に情けない声を漏らす。
もう限界なのだ。
「尋、一緒に、イってくれ! また一人は、い、いやだぁっ……」
寂しい……それは言葉にならなかったが、尋にはしっかりと通じていた。
「出るよ。和兎ッ」
「尋っ!」
和兎が声を上げるや、熱いものが体内めがけ噴き上がった。
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