引っ越しました☆

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確かにこれだけの物件を買うとなると、それ相当の資金かローンをするだけの収入が必要だ。 私の叔父も国立大の教授だけど、そんなにお金が有るようには到底思えない。 もしかしたら素数は物凄いお金持ちのご子息なのかも知れない。 って、思い出した。 実家があると言っていた東灘区は関西屈指の高級住宅街。 ……そうか。親に買ってもらったのか。 こんな家をポンと(かどうかは知らないけど)買って貰えるなんて、人生さぞかしイージーモードなんだろうと1人納得していると、にゃんこさんがさんがニヤニヤしながら、 「水菜ちゃん、いっその事、素数の嫁になっちゃえば?」 と冷やかしてきた。 「いやー。ほんとっすね。 素数さんはともかく、こんな家に嫁入りしたいです」 と笑いながら答える私に、 「俺もっ!」 と七草さんが被せてくる。 「何でやねん!」 と軽くツッコミを入れた後は、ちょいちょい小ネタを挟みつつも、粛々と引っ越し作業を続け、全てを終えた頃には外が茜色に染まっていた。 にゃんこさんの工房にミニバンを置いた後、工房のすぐ近くの超庶民的な中華料理屋に向かう。 通りに面した壁は全てガラス張りになっていて、そこに直接「麻婆豆腐680円」とか「餃子350円」といった具合にオススメのメニューと値段が縦書きの赤文字でデカデカと書かれている。     
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