引っ越しました☆

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そんな2人の日常が少し分かった所で、不意に、にゃんこさんと七草さんが立ち止まった。 目の前にはコンクリート打ちっぱなしのオシャレな一戸建てみたいな建物。 あれ、寄り道?? と思っていたら、どうもここが『そらのおさかな』らしい。 看板も無いから気付かなかった。 腑に落ちない顔をしていたのか、七草さんがニヤニヤしながら、 「静かでいい感じでしょ? ドア、開けてみて」 と勧めてくるので、無機質な黒いドアを何気無しに開けると、真っ暗。 ……じゃない! 凄い!! 中には満点の星空が拡がっていた。 もう、プラネタリウム級。 圧倒され、立ち尽くしていると、 「びっくりした? 凄いっしょ??」 と七草さんがハハッと笑う。 よく見ると、ミッドナイトブルーの壁や天井一面に星に見立てたLEDが埋め込まれている。 まるで本物の星空みたい。 星によって微妙に色が違ってたりして、非常に芸が細かい。 返事をするのも忘れて、見入っていると、 「おっ、お2人さん。 いらっしゃい。そちらの女性が噂の水菜ちゃん?」 カウンターの奥でグラスを磨いていたマスターが手を止めてこちらに振り向いた。 「そう。今日から素数の家に住むから、ここにもよく来る事になると思う。 マスター、よろしくね」     
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