佐藤研

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「あと、この部屋の鍵と建屋のセキュリティーカード。 常に携帯するように。 それと、この紙の上着のサイズ欄に丸付けといて。 作業服、注文せなあかん」 と、鍵とカードが入った封筒と、注文用紙を渡してくる。 「はい」 と受け取ると、素数は後ろを振り向き、「中田くん」と声を掛けた。 その声に、首を傾げながら振り向き、立ち上がった中田さん。 ……うわー! イケメン!! 思わず釘付けになってしまう。 透き通るような白い肌に色素の薄い瞳が印象的なパッチリと大きな目。 スッと高い鼻。薄い唇。輝く白い歯。 ちょっと小柄だけど、脚が長くてスタイルが良いので、シンプルなモノトーンコーデがめっちゃオシャレに見える。 ぽーっと見惚れていると、素数が紹介してくれた。 「中田くん、彼女が水沢さん。今年の6月まで神戸でSEやってはった。 今年度は秘書をやってもらう。来年度からはM1やねん。 秘書はそのまま続行やけど。 明日から早速ゼミにも出てもらう積もり」 「分かりました」 素数の言葉に、にっこり微笑みながら答えるその顔。 ……ヤバい。昇天しそう。 そして……。イケボ!! いやっふぅ!!! 「で、水沢さん。彼が前に話してたD2の中田くん。 今は俺と一緒に実験用の装置の設計しとんねん。     
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