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私が研究者!?
どうやって帰ってきたのか全く記憶に無いけど、めっちゃ頭がガンガンする。
窓から射し込む強烈な朝日がそれに拍車を掛ける。
とりあえず水を飲んでもう一度寝ようと、のろのろと起き上がると、
「お、やっと起きたか」
そんな男の声。
びっくりしてそっちを見ると、少し眠そうな顔をした素数と目が合った。
「なななななななぜここに!!!!」
動揺を隠す余裕も無く尋ねると、
「何故って……。
自分が酔っ払って歩かれへん言うから、ここまで送ってきてやったんや」
と面倒くさそうに言い返された。
それはありがとう。
でも、それで初対面の乙女の家に泊まるとか、どういう了見?
って、いや。
ぶっちゃけ、そんな事はどうでもいい。
目下の私の関心事は素数の真後ろに干してある、1週間分の洗濯物。
……見た? 絶対見たよね!?
私の残念な下着コレクション。
昨日会ったばかりのエリート研究者に履き古したパンツ見られるとか……。
どんな羞恥プレイだ。
こんな事なら、張り切って洗濯なんてするんじゃなかった。
目の下に青い縦線入れながら虚ろな顔をしていると、素数が、
「……俺かてほんまは部屋に入らんと直ぐ帰るつもりやったんや。
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