第捌章

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展開が早すぎると主張すると、芦坊さんは私の頭から手を放し真剣な顔で見つめてきた 「確かにな、けど俺どうな形でもお前と一緒にいたい」 『芦坊さん』 「お前が好きだから」 『私だって・・・す、好きです』 芦坊さんに対抗して好きだと言うと芦坊さんは嬉しそうに笑ってみせた あ、こんな笑顔初めてみた 「いや好きじゃないか」 『え』 「俺はお前を愛してるよ、灰音」 芦坊さんはそう言うと私を抱きしめてきた 芦坊さんに抱きしめられると、体温と鼓動が直接伝わってきてとても心地が良い 『私も愛してます、芦坊さん』 「本当かヨ」 『本当です』 芦坊さんの問い掛けに答えると私は芦坊さんの背中に腕を回した 十年前からずっと、貴方への気持ちは変わらないまま 『愛してます、靖友さん』 「灰音、俺も愛してる誰よりもお前だけを」 『愛しています靖友さん、貴方以外私には考えられない』 貴方だけが 「灰音、俺にとってお前だけが」 私にとって 「俺にとって」 唯一無二の存在です 「唯一無二の存在だ」 靖友さん 「灰音」 『「愛してンぜコノヤロー!!』 【完】
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