1067人が本棚に入れています
本棚に追加
/559ページ
社内でノブさんとの仲を知ってるのは、同期の次郎くんだけだったのに、上司である高田チーフも気付いていたらしい。
職場の飲み会の際に、私がノブさんの隣に座ろうとすると、間に割り込んきたり……
帰り際、ノブさんの家に寄るために、こっそり同じタクシーに乗り込もうとすると、「こっちにもう1台呼んであるよ」と言って私を家に帰らせようとする。
世話好きな高田チーフは、ノブさんが私に本気でないことに気付いていて、別れさせようとしているのだろう。
しかし、高田チーフの行き過ぎすぎたお節介は、私にとって不快でしかなかった。
私を乗せたタクシーが自宅方面に出発し、少し走った後にノブさんのアパートまで戻ったこと数回。
チャイムを押すと、ノブさんは「バカだなぁ」と笑って部屋に迎え入れてくれたっけ……
最初のコメントを投稿しよう!