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1 捨て犬、ラブとの出会い
そして、今回俺にとってとても大切なあいつが死んだ。あいつっていうのは一匹のメス犬、ラブだ。ラブは本当に人懐っこい犬で、近所の人達からも結構有名だった。そして、とても可愛い。そんな俺がラブと出会ったのは確か、小学生の時だった気がする。
そんなラブは捨て犬だった。俺の家の近くに小さな公園があるのだが、ダンボールの中にうずくまり寝ていた一匹の痩せ細った犬がいた。最初は死んでいる、そう思った。
俺はおーい、大丈夫かと優しく声を掛けるとむくっと起き上がり、俺の顔を見て少し微笑んだように見えた。まるで大丈夫だよ、そう言葉が聞こえてきそうな表情だった。俺はとても可哀想に思えてしまった。
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