終わらない月曜日を。

5/7
前へ
/7ページ
次へ
「でさ、奈津美がさ、歌上手いんだよ! 本人そっくりだったんだ!」 「あぁ……奈津美さんか……」 呼び捨て……私は亜美「ちゃん」なのに…… 篤くんの話はたしかに面白い。 サークルの話、バイトの話、遊びの話……面白いけど、なんだか違う世界に行ってしまったみたい。 ふと空を見上げると、まんまるいお月さまがこっちを見ていた。スマホから、篤くんの笑い声が聞こえてくる。 話を聞いていれば淋しさは和らぐ。 でもそれは一時的だ。 月曜日が過ぎればまた淋しさが襲う。 今日こそ、言わなきゃ…… 先延ばしにすればするほど、辛くなるのは自分なんだから。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加